卒業おめでとう … 私からの贈る言葉です

 

今日、見附市立見附養護学校で卒業式が行われ、出席をしてきました。卒業証書の授与式では、小学部と中学部で卒業を迎える9名の卒業生が、小山校長先生から手渡される卒業証書をしっかりと受け取り笑顔で応えていました。
また、今般の東北関東大震災による原発事故により被災地から400名ほどの家族が見附市に避難され、その家族の子どもたちの受け入れのために大変に忙しい最中に、ご出席された神林教育長さんからこころ温まるお祝いの言葉をいただきました。
最後に、在校生ひとりひとりが9名の卒業生に一生懸命にお祝いの言葉を送りました。そのひとつひとつのお祝いの言葉に、卒業生が、いいままで頑張ってきたこと、できるようになったこと、今までの楽しかった思い出やこれからの抱負を語ってくれました。
大変こころ温まる、喜びに満ちた卒業式でした。まごころ学園に籍を置く卒業生も在校生も、とてもしっかりと頑張りました。
卒業を迎えた9名の皆さんへ、私からの贈る言葉です。
 
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見附市立見附養護学校の小学部と中学部の卒業を迎える9名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。ご家族の皆様にも心からお祝いを申し上げます。
 
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皆さんの活動をいつも学校だよりで拝見させていただいております。10月には、『きらっとONステージ』を見せていただきました。小学部の皆さんの打楽器演奏では、リズミカルな演奏を楽しませてもらいました。中学部の「行ってきました。修学旅行IN東京!」では、外山さんのガイドで、皆さんがそれぞれのキャラクターに扮して、ジブリ美術館や東京ディズニーランド、そして上野動物園と、案内をしていただいて、見ているだけで、一緒に旅行をしている気分になりました。
また、先日、「PTAだより」に特集されていた、卒業を迎えるお子さんに寄せられた、ご家族の温かなメッセージを読ませていただきました。
皆さんが過ごされた6年、あるいは、3年間、ご家族の温かな愛情に見守られ、先生方やたくさんの地域の方に支えられ、体も心も、ひとまわりもふたまわりも大きくなりましたね。
楽しかったこと、頑張ったこと、ちょっぴり辛かったこと、たくさんの思い出があることと思います。
そして、今日、たくさんの方たちに囲まれて「おめでとう」と「ありがとう」の言葉をお互いにかけ合えることを とてもうれしく思います。
 
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東北地方で、二週間前に大きな地震と津波が起きて、たくさんの街を粉々に壊してしまいました。たくさんの人たちの尊いいのちが一瞬にして失われました。
もしかすると、今日、皆さんと同じように笑顔で「おめでとう」「ありがとう」という言葉が行き来していたかもしれません。でも、その場所にいるはずの卒業生や家族の方がいない卒業式を迎えていると聞き、とても心を痛めています。
皆さんが、笑顔で「おめでとう」「ありがとう」の言葉の輪に囲まれて、卒業式を迎えることができたことは、皆さんの頑張りと、先生方やご家族や地域の人たちのたくさんの支えがあったからこそと思います。
アイヌ語で、「ありがとう」を意味する「イヤイライケ」という言葉があります。アイヌの人たちは、春が来た時も、自然の恵みを収穫する時も、苦労をかけた人にも、手で相手の心を自分の中に取り込むような仕草をして「イヤイライケ」と言います。
アイヌの人たちは、厳しい自然の中で生活していましたから、自然も含めて、いろいろなものと繋がって生かされていることに感謝して「イヤイライケ」と言います。
皆さんも、たくさんの人たちのつながりや支えの中で成長しました。そして、これからも、たくさんの人たちのつながりの輪の中で未来に向かって歩んでいくことと思います。
 
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今、「共生社会」という言葉をよく耳にします。「共に生きる社会」、頭の中では分かっていても、どんなことなんだろうと少し首を傾げてしまいます。
「共生」の原点は、相手の心にそっと触れることから始まります。相手の心にそっと触れることで、お互いの心が開き、心と心がつながってきます。その時の接着剤が、今日、たくさんの人に言われた「おめでとう」だったり、それに対しての「ありがとう」だったり、あるいは、毎日の「こんにちは」や友だちを勇気づける「だいじょうぶ」の言葉です。
ですから、皆さんにも同じように、こころと言葉を伝えて欲しいと思います。こころと言葉を伝えるのは、声だけではありません。手の動きも、目の動きも、そして笑顔も、あらゆる仕草で伝えて欲しいと思います。
 
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新しいスタートラインに立った皆さんへ、これからも、たくさんの笑顔が、つながり重なり合うことを願い、お祝いの言葉とします。
本日はおめでとうございました。
 

  平成23年3月24日 園 長  金 安 良 則

2011.03.24

謹んで地震災害のお見舞いを申し上げます

 このたびの東北地方太平洋沖地震により亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害を受けられた皆様、その家族の方々に、心からお見舞いを申し上げます。

 まだ、ご不安な状態が続いておられるかと存じますが、一日も早い復旧と皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。

2011.03.17

春よ来い

 

昨日は3月3日の桃の節句、明日は、二十四節気でいう啓蟄です。啓蟄は、大地が暖まり冬眠をしていた虫たちが穴から出てくる頃のことを指していいます。ようやく春の訪れです。
今冬は記録的な豪雪で、様々な雪による被害も報道され、大変にご苦労された方が多くいられた冬でもありました。2月も中旬を過ぎて、青空の日が続き、春の兆しも見え始め、身の丈ほどあった積雪も膝くらいの嵩になりましたが、ここにきて暫くぶりの真冬日に緩んだ体が強張ります。
新潟地方気象台が3月1日に発表した気象のまとめによると、2月の県内は、寒気の流入が弱く上越市で月間降水量が1922年の統計開始以来最少の123.5㎜となるなど、記録的な小雪だったらしい。
まごころ学園の所在地でもある長岡地域の気象データはというと、1月の降水量394.0㎜、日照時間は21.4時間、降雪の合計は363㎝の記録的な豪雪、2月は、降水量118.5㎜、日照時間は117時間、降雪の合計は46㎝とやはり記録的に近い小雪でした。
最近の気象状況では、「記録的」という言葉が、何か慣用語のように使われていて、記録的と言われても、あまりぴんときません。記録的な豪雪の裏側の首都圏では歴代2位タイの35日連続の乾燥注意報、昨年の記録的な猛暑や、真夏日に雹を降らしたゲリラ豪雨、県内を襲った竜巻、記憶に新しい平成16年の記録的な集中豪雨による中越地方の水害に、中越地震、記録的と言えないかもしれないけれど52年ぶりの新燃岳の爆発的な噴火などなど。
 
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昨年の5月のようにストーブのお世話になった記録的な低温注意報など、最近は気候の変化も大きく、時期外れに温かくなったり、寒さが戻ったりもします。昨年の春は、一度20度を上回ったかと思えば、その数日後には10度を下回ってしまい、農家の方も、芽を出した木々も、土手のフキノトウも、色とりどりに咲いたチューリップも戸惑いの春だったようです。
最近の異常気象は、国内ばかりでなく地球全体で起こっており、自然災害の増加と地球温暖化との関係に、ようやく世界が関心を示し始めました。昨年、地球の気候の大きな変動による生態系の影響が国際会議で協議されたことなども耳新しい話です。
世界的な話はともかくとして、地域で暮らす障害者にとっても、例年の雪国の交通や移動のことを考えると、その時の支援はどうなのか、とても心配になります。「障害者の地域生活を支える」ということは、障害者一人ひとりの足元の生活をしっかりと見澄ましながら「障害者の地域生活を保障する」ということだと思います。そのための生活基盤の整備をどのように進めるか、私たちの生活の周辺をもう一度、日々のお天気も含めて考えることも必要なことかと思います。
私たちが対処できそうな自然の変化でも、日々支援を必要とされている方たちにとっては負担が大きくなってしまいます。障害のある人たちの足元の生活が安心して営めるようになれば、施設を出て地域生活を始める「地域移行」も、自ら進んでいくように思えます。
 
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気温が緩んだ、先週の2月23日には、まごころ学園・まごころ寮を設置運営する一部事務組合の新潟県中越福祉事務組合の定例議会が開催されました。組合を組織する長岡市、見附市、三条市、加茂市、田上町の4市1町の首長さんと各市町議会選出の議員さんが出席されました。
一部事務組合というのは、耳慣れない組織かと思いますが、地方自治法の規定により市町村などの自治体が、単独でできない事業を共同で行うものです。小規模の市町村が、消防や清掃業務、病院、学校などの運営を共同で行う事例があります。
議会の主な内容は、当初予算や前年度の決算の審議、補正予算の審議、組織に係る規約、条例、規則などの制定と改正の審議などです。それぞれの市町村で開催される議会の内容のミニ版と考えてもらえれば分かりやすいかと思います。小さいながらも一つの地方公共団体ですから議事の流れは各市町村議会と同様です。
施設内には、組合の事務局が置かれ、施設での利用者支援に係る業務の他に事務局の業務も兼務して行っています。ですから、当初予算の編成や組織に係る規約、条例、規則などの法制執務も大切な業務のひとつです。
今回の定例議会の提出議件は、今年度の補正予算、次年度の当初予算と組織に係る条例改正などについてでした。特に当初予算は、各市町から信託された財源を適正に予算執行して、まごころ学園・まごころ寮の入所者の生活を支え、地域の社会資源として十分に活用できるような取り組みのための予算ですからとても重要な審議です。
 
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そんな重要な審議なのに「今まで質問があまりなかったのはおかしい」と、新しく議員になられた議員さんに、議会前のレクチャーの際にご指摘を受けました。もっと障害福祉を良くするために、まごころ学園・まごころ寮のことをもっと皆さんに知ってもらうために、議会を活性化すべきとのお話のあとに「私が先駆けで質問をさせてもらいます」の一言。
新米
園長兼事務局長の身としては晴天の霹靂ほどの動揺が走りました。先例にはあまりなかったこととはいえ、江部次長ともども、これが良いきっかけになるのであればということで、早速、質問に対する答弁のための俄か準備を行いましたが、やはり、突然の質問への動揺は隠しきれず、おまけにことごとく質問の的が外れてしまい、たじたじで額に汗する答弁となってしまいました。
我ながら準備の無さと勉強不足を猛省することとなりました。「艱難汝を玉にする」ですかね。
それでも何か、その動揺とは裏腹に、これまで遠目で見ていた首長さんや議員さんとの距離が少し縮まったように思えました。それはそれで、さわやかさもありました。反省も多くあり、下手は下手なりの答弁でしたが、意見は素直に、行動は明朗に、それがなし得た一日でもありました。
 
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お互いが理解し合うということは、知り合うこと、話し合うことだと思います。今回、議員さんが投げかけられた晴天の霹靂の質問は、改めてそのことを再認識することになりました。
障害のことをよく理解すること。
友達になるになるためには、相手のことをよく知り、自分のことも相手によく知ってもらうことと同じように、「障害」のある人と心を通じ合わせるには、その人の立場で考えることが大切です。そのために「障害」のことを知り理解することも必要です。
「障害」のことがよく理解されてないため、偏見が生じたり、障害のある人を特別な人と見る気持ちが生じたりします。今までにも、障害のある人を迷惑に感じたり、邪魔になるからとあからさまな差別もありました。
それは、「障害」のことをよく知らないために、その人のことがよく分からないために心にバリアを作ってしまうことから生まれました。「障害」のことを理解する、障害のある人のことをよく知るということは、行動の妨げになる設備や建物の段差をなくす「バリアフリー」と同じように大切なことです。
「心のバリア」をなくすために、もっともっと知り合うことが必要です。もっともっと知ってもらうことが必要です。そういう「心のバリアフリー」がとても大切です。
障害のある方がもっと地域に出て地域の方と話をすることや、地域の方がもっと気軽にまごころ学園・まごころ寮に来ていただいて利用者の皆さんのことを知っていただくことが必要だと思います。まごころ学園・まごころ寮で開催する「サマーフェスタ」や「福祉フェア みにこいてー」もそんな思いから企画をしています。地域のお祭りや行事に参加すること、地域のお店で食事や買い物をすること、そのひとつひとつの出会いが障害者理解に繋がると思います。
 
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後日、議員さんが、もう一点お話をされました。
議会後に、ご出席いただいた議員の皆様から施設内を見学していただき、利用者の皆さんに励ましの言葉をいただきました。その際、「職員の笑顔が少し足りなかったようです。」と、ご指摘を受けました。
確かに、これまでも、そのような場面もあり、親しまれる学園であるように、職員一人ひとりで接遇面についても振り返りの注意喚起はしてまいりました。
ただ、当日は、きっと首長さんや議員さんに対して緊張をしていたのではないかと思います。これもまた、お互いが知り得ていないことによるものかと思います。施設職員を代表して弁明させていただきます。
出会い、知り合い、心のバリアを無くせば、きっと心が緩み、顔がほころび、笑顔が生まれると思います。どうぞお気軽に学園にお出でいただきたいと思います。そして、是非、利用者さんや、職員に、お話をしていただければと思います。
外は、一段と冷え込んできました。早く春を迎え、学園が所在する岩佐の山がカタクリの花でいっぱいになる頃、みんなで散歩に出かけたいものです。
 
平成23年3月4日    園 長  金 安 良 則
 
   
2011.03.04